Raspberry Pi 5とSATA SSDの電源供給を連動させる

過去のエントリでRaspberry Pi 5でSATA SSDを利用できるよう設定しましたが、今回は電源を連動させてみます。

Raspberry Pi 5の電源ボタンを押したタイミングでSATA SSDの電源も供給されれば、普通のPCのように使用できそうです。

SATA SSDを利用するためのパーツ選定、設定はこちら。

aose.hatenablog.jp

PCケースの電源ボタンをRaspberry Pi 5に使用するためにピンヘッダを増設する方法はこちら。

aose.hatenablog.jp

Raspberry Pi 5から5台分のSATA SSD/HDDの電源を供給するのは無理!

今回のRaspberry Pi 5の作業では、SSD1台、HDD4台のNASを構築することを目的としています。

5台のSSD/HDDには別の電源を用意し、Raspberry Pi 5の電源ON/OFFに連動して電力が供給されるようにします。

SSD/HDDに電力を供給する電源としては、普通のPC用のATX電源を使うか、産業用のスイッチング電源+NAS用電源モジュールの組み合わせが良さそうです。

普通のATX電源でもいいんですが、起動時で最大150W程度しか必要ないため安価な400W電源でも無駄が多いです。 あとせっかくRaspberry Piなのに普通のPCっぽすぎる

まずはNAS用電源モジュールがRaspberry Pi 5と連動できるか確認して、それからスイッチング電源を購入したいと思います。

確認にあたって用意したもの

  • 余ってた12V 1.5AのACアダプタ(今回の実験用。実際は別の電源を用意する予定)
  • NAS用電源モジュール
  • Raspberry Pi 5のピンヘッダとボードをつなぐワイヤー2本

NAS用電源モジュール

今回購入したボードは以下特徴を持ちます。

  • DCジャック または GPU用の8ピンコネクタから12Vを供給することで、SSDに必要な5Vなどを生成して供給できる
  • 電源ON/OFFは2種類の動作を切り替えられる
    • 給電ONと同時にON
    • PC連動

今回はPC連動の機能をRaspberry Pi 5と連動させてみます。

まずは連動の仕組みを確認してみました。連動にはPC側からFDD用4ピンのコネクタを接続するようになっています。

このコネクタへの給電の有無で連動する仕組みのようです。

Raspberry Pi 5は12Vは生成していませんし、5Vは電源ON/OFFに連動せず、常時供給されます。

Raspberry Pi 5の電源OFF時に供給が止まる3.3Vを使って連動させようと思います。

Raspberry Pi 5の3.3Vの動きを確認する

3.3Vの供給が止まる…と書きましたが、実は標準では止まりません。OFFの間も3.3Vが供給されています。

設定を変更することで3.3Vの供給が止まります。

$ sudo su -
$ export EDITOR=vim
$ rpi-eeprom-config --edit

POWER_OFF_ON_HALT=0
# ↓ 0から1に書き換え
POWER_OFF_ON_HALT=1

参考: https://www.tomshardware.com/raspberry-pi/how-to-reduce-raspberry-pi-5-4-standby-power-consumption

実際にテスターで3.3Vが供給されなくなったことを確認できました。

NAS用電源モジュールと連動させてみる

NAS用電源モジュールはRaspberry Pi 5の3.3Vで連動するのか?を確認します。

電源モジュール側の4ピンのうち、どの組み合わせで通電すれば連動が動くかを確認してみました。

Pin 出力
Red 1 +5V
Black 2 GND
Black 3 GND
Yellow 4 +12V

参考: https://www.nipron.co.jp/consultation/qa_index.cgi?mode=a&id=183

組み合わせを確認したところ、2番ピン(GND)と4番ピン(+12V)が通電すると連動するようです。

電圧は関係ないようで、3.3Vでも連動することが確認できました!