よりリアルになったGT6はリアルじゃなくなった

GT6を買いました。集めるつもりはなかったけれど、気がつくとGTシリーズは2を除いてすべて購入していました。このGT6、さらにリアルになっています。画質の違いが分かりませんが(きっと5を起動したら違いに気づくんだと思う)、車の挙動は恐ろしいほどリアルになりました。グリップのないタイヤでダウンヒルを走ると、実車と同じような恐怖を感じます。


今まで、新作がリリースされるたびにその映像や挙動のリアルさに感動していたわけですが、この6になってついに違和感がぬぐえなくなりました。GTには毎回「THE REAL DRIVING SIMULATOR」なんて言葉がどこかに書いてあるものですが、もうリアルに感じません。作業ゲーです。


グランツーリスモは変わりました。「絶対に運転できないすごい車を走らせて、順序よくレースを攻略するゲーム」に。ひとつの車に乗り続けることはありません。レギュレーションに合わせてレース毎に車を乗り換えます。数レース勝つと何台も速い車がもらえて、それを使えば次のレースに参戦できます。もちろん好きな車を買うこともできます。が、もらった車だけでレースはなんとかなるので、愛着もなにもない車で「この車だとあのレースが勝てるから」という理由でレースに出場するのです。


思えばグランツーリスモを購入した理由は、自分の乗っている(いた)車や、頑張れば手の届く車をマイカーとして、少しずつ手を加えて、試行錯誤してレースをするゲームが欲しかったんだと思います。しかし、GT1の頃に出ていた世の中を走る普通の車はGTの車のラインナップから消えました。あるのはV8,V10の大きなエンジンを積んだレーシングカーと世界に数台の歴史上の車ばかり。GTの進化と比べると、そりゃ違和感も出るよな・・・と。


これからもGTシリーズを買い続けると思いますが、きっと用意されたレースをクリアすることはほとんどないと思います。好きな車で、実在するサーキットを走る。そっちの方がよっぽど「THE REAL DRIVING SIMULATOR」なんじゃないかな?