実はずっと欲しかった3Dマウス
2月頃、Twitterで3Dプリンタ関連でフォローしている方が何人か同じデバイスを作られていました。
ORBION。
3Dマウスと呼ばれる3DモデリングやCAD用のデバイスですね。
私が知っているのだとこんなのとか。Amazon.co.jpで20,000円近い価格で販売されています。
さて、このORBION、GitHubでモデルやソースコードが公開されており、安価な部品を組み合わせて作られています。
必要な部品はArduinoに、ゲームコントローラー用のジョイスティック、ロータリーエンコーダー… 3,000円いかないのでは?という価格。
一度使ってみたかったんですよね、3Dマウス。
この価格なら試してみたい!ということで、私も作ってみることにしました。
製作過程
逐次Twitterにあげてたのでまとめて貼ってお茶を濁します。
Fusion360に使えるやつ、自分で作れるの!? 気になる・・・https://t.co/mYz8NszBSw
— あおせ (@i_aose) 2022年2月19日
こういうのは持った感じがなじむかどうかが大事。ということでとりあえず手が触れる部分だけ出力してみますかね・・・
— あおせ (@i_aose) 2022年2月19日
いいサイズ感してるなー(ノブはまだ出力してない pic.twitter.com/tTeXfsW3rS
— あおせ (@i_aose) 2022年2月20日
熱圧入ナットはあんまり好きじゃないので手直しする。
— あおせ (@i_aose) 2022年2月20日
AliExpressで部品を発注しました。全部で2,000円しないくらい。悲しいかな、半分は送料です。
しかも同じセラーからふたつにわけて発送するということで、それぞれ送料取られたうえに、まとめて1パックで届けられました。...さすがにズルくない?
AliExpressで部品発注した。忘れた頃に部品届くだろうから、そのあとモデル修正しよう。
— あおせ (@i_aose) 2022年2月20日
手持ちの熱圧入ナットは寸法が一致しませんでしたし、圧入が得意ではないので普通のM3ナットに変更しました。 使ったM3ナットは14個。手持ちのナットも使ったので、不足分だけ購入しました。20円。やっすい。
熱圧入やめてM3ナットにしてみた。
— あおせ (@i_aose) 2022年2月27日
M3ナット100個もいらないし、近所だと5円/個でバラ売り買えるのでお手軽。 pic.twitter.com/aqGJcjtMqk
ORBION、とりあえず3Dプリント部分は出力したので筐体だけ組んでみた。部品が届くのは…来月?再来月? pic.twitter.com/xIchZ4e777
— あおせ (@i_aose) 2022年2月27日
TPUフィラメントに初挑戦。
なんの苦労もなくTPUが出力できました。Prusa優秀。
ORBION、準備中。あとはTPUフィラメントに挑戦するかどうかが悩みどころ。まだ使ったことない。
— あおせ (@i_aose) 2022年2月27日
・電子部品 → 購入して届くの待ってる
・ネジ類 → 手持ちとホームセンターで100円くらいで揃った
・3Dプリントパーツ → だいたい用意した。あとは現物届いてから。 https://t.co/fb8R2AYBVC
部品が届き始めましたが、品質に難あり。まず直すところから始めました。
やっと部品届きました。が、まっすぐ固定されてないのは気のせいじゃない…ような… pic.twitter.com/watqcGJIkv
— あおせ (@i_aose) 2022年3月11日
下ごしらえ。
— あおせ (@i_aose) 2022年3月11日
ピンヘッダ外した。 pic.twitter.com/wWZG7ZTBYh
細いケーブルが必要だったので、捨てるつもりだったケーブルを解体して取りました。
細いケーブルが欲しかったので使わなくなったDVIケーブルをぶった切って分解しました。シールドした線をさらにシールドされてるので分解はとにかく面倒。素直に買った方がいいです…
— あおせ (@i_aose) 2022年3月11日
ファームウェア、ヨシ。 pic.twitter.com/PVGGxXfwyZ
— あおせ (@i_aose) 2022年3月11日
Type-C のPro Micro互換機のサイズが違ったので結局モデルを修正したりして
ちなみにType-CのPro Micro(互換)は寸法が違うので、ケースのモデルも修正済。
— あおせ (@i_aose) 2022年3月11日
1カ月待ったボタン、本体より送料のほうが高かったボタン、届いて数回で壊れまして。。。
最後のパーツ、プッシュボタン届いた!
— あおせ (@i_aose) 2022年3月19日
で、試しに取り付けて押し心地を確認してたらボタンが戻らなくなりましてね… pic.twitter.com/PmKXJxrGEs
はんだ付けして、組み立てます。
組み立て順序を守らないと組めないなど、ちょっと面倒です。
手先の器用さが足りない…
はんだ付け、苦手なんですよね・・・ pic.twitter.com/G18Twj6Um8
— あおせ (@i_aose) 2022年3月19日
はい。できあがりました。
ORBION v2.2 完成! pic.twitter.com/a8FnBm0inL
— あおせ (@i_aose) 2022年3月19日
結局リアボタンはオムロンのマウス用スイッチになりました。クリック感最高! pic.twitter.com/TsclCKt5YO
— あおせ (@i_aose) 2022年3月19日
使い方は雰囲気とソースから読み解きます。
ORBION、モデルとソースは公開されてるけど、使い方のドキュメントがないんだよね。使ってソース読んで覚えますかね・・・ https://t.co/nzjq0hYVgV
— あおせ (@i_aose) 2022年3月19日
バグ?
バグなのか変な挙動をするので、ソースを直しました。
ORBION、Fusion360でジョイスティック倒すとオブジェクト移動するはずなんだけど、移動になったりモデルが回転したりする。
— あおせ (@i_aose) 2022年3月20日
ってことで、結局モデルだけじゃなくてコードも修正した。
ソースコードを修正してArduino IDEで書き込もうとしたのですが、エラーになりました。
リセットして、空のスケッチを書き込むと直るらしい。ということで、RESETスイッチを付けました。
Pro Micro用リセットボタン付けた。毎回分解しないと押せないけど、ドライバーでショートさせるよりはいいかな。 pic.twitter.com/PzNLeD459m
— あおせ (@i_aose) 2022年3月20日
RESETスイッチを押してすぐ書き込み・・・RESETは数秒しか効かないので、何度かやり直しました。
感想
まだ慣れていないので、左手はキーボードに置いてる方が操作しやすいのですが、しばらく使ってみようと思います。
AliExpressで購入したボタンが壊れたので代わりに取り付けたOMRONスイッチですが、
よく使うキーを割り当てたこともあり非常に操作感が良くなりました。もうこれが標準でいいんじゃないでしょうか。
開発コミュニティについて
GitHubに公開されているけれど、独特な運営方法ですね。
- PullRequestは受け付けていない
- 改善点があれば、Discord上で作者に伝える(反映されるとは言ってない)
- GitHubにモデルやファームウェアが公開されているが、Gitでバージョン管理されていない
なにより、ライセンスが厳しくてForkして公開することすら許されていません。
公開すればいいんだろうけど、ライセンス的にForkすら許されてないし、作者はDiscord上で「GitHubへのプルリクじゃなくて、ここに書いてくれればマージするかも」みたいな感じなので…ねぇ。
— あおせ (@i_aose) 2022年3月20日
私は安価なところに惹かれてv2.2を作りましたが、新しいバージョンでは部品点数が増え、組み立て難易度が上がっていくようですので、私のORBION製作はv2.2までになりそうです。
ハードウェア構成も新バージョンになって、内部配線も変わったし、今後ORBIONの開発を追っていく人は大変かもしれんね。
— あおせ (@i_aose) 2022年3月20日